今回はスタディング税理士講座の解説です。
この記事をご覧になっている方はスタディング税理士講座に関心があると思います。
またスタディングはスキマ時間の活用をうたっているだけあって、税理士を目指す社会人を中心に人気急上昇中です。
他方で料金がたいへん安いこともあり、もしかしたら「安かろう悪かろう」ではないのか、などと懸念する人もいるかもしれません。
でもご安心を。
筆者もスタディングを受講してみましたが、結論的には、忙しい社会人の方を中心に大いにオススメしたい講座です。
その様子・雰囲気を、評判・口コミと共に紹介していきますので、他の大手予備校とは違う良さを知っていただけたらと思います。
・実務経験、通算20年以上
・独立までに大・中・小の3つの事務所に勤務
・資格:税理士・公認会計士・弁理士
・独立後は会計・特許事務所を運営
・予備校関連ではスタディングの他に、大原、TAC、LECの受講経験有り
ズバリ!スタディング税理士講座とは
スタディングの概要
まずはスタディング税理士講座の概要です。
合格者数 | 2023年度合格者488名(※) |
---|---|
受講形態 | Web・オンライン通信講座 |
教材 | Webテキスト |
料金 | 各講座:49,800円~ |
教室講座(生講義)はなく、すべてオンラインで完結します。
設備費等の固定費・運営コストがかからない分、料金も他の大手予備校に比べ格段に低く抑えられています(料金詳細は後述)。
スタディングの特徴
- とにかく料金が安い
- スキマ時間を活用できるように工夫されている
- 学習フローが非常に細かく設定されている
- アウトプット訓練も万全
- フォロー体制は他の大手予備校に比べてイマイチ
具体的な詳細は以下で解説しますが、スタディングの大きな特徴は勉強法や勉強の進め方(学習フロー)について非常に細かく設定されていることです。
実は税理士試験の傾向は他の国家試験に比べ安定しており、然るべき勉強法を確立できるか否かが合否を決めていきます。
例えば試験攻略のポイントは、計算を速くかつ正確に処理するための練習と、膨大な知識の正確な暗記です。
そのような受験勉強で大切なのは、いかに効率的な勉強法を採用しながら学習を継続していくか。
ここで躓くと、点数に結びつかないどころか、試験本番を迎える前に挫折していしまいます。忙しい社会人などでは尚更と言えるでしょう。
スタディングでは、こうした勉強法や勉強の進め方を強力にサポートしてくれるツールや工夫が目白押しです(しかも低価格で!)。
具体的には、何を、いつ、どのように、どれくらいの時間をかけてやればよいのか、について悩まないで済むようになっています。
なお、スタディングのフォロー体制については後述します。
スタディング税理士講座を受講した感想①:講師・講義について
ここでは筆者の受講体験を踏まえながら講座を具体的に紹介していきたいと思います。
🍀講師について
- ベテラン講師がオーソドックスなスタイルで解説
- 講師は固定されている(選択の余地は殆どなし)
筆者が受講した講義では、どの講師の方も受講生に寄り添った語り口で大変好感が持てました。
また、受験生の弱点なども知り尽くしている様子で、講義の所々で(テキストや書籍に載っていない)チョットした注意点やコツ、などを示してくれたのが良かったです。
ところで、講師のタイプについてですが、大雑把に言ってタレント性(個性)を前面に出すタイプと、オーソドックスなタイプがあります(後者は万人向けなのに対して、前者の場合は受講生との相性が生じやすい)。
やや大袈裟ですが、タレントタイプの講師は民放のバラエティー番組の司会者に例えられるのに対して、
オーソドックスなタイプの講師はNHKのニュース解説者といったところでしょうか。
実際に受講した講師の方はタレントタイプというよりもオーソドックスなタイプで、
例えば、消費税法の講義はまさにNHKのニュースを見ているような感じでした。
講師という人間の面白さよりも、講義内容の分かりやすさを前面に出していると言えるでしょう。
近年、予備校講師についてはタレント性を重視する傾向があります(受験生を集めて収益につなげやすい)。
しかも多くの講師の中から自分に合った人を選べるシステムだったりします。
この点、スタディングでは担当講師はほぼ固定されているものの、少数精鋭のベテラン講師がオーソドックスなスタイルで解説していますので、万人向けとなっています。
🍀講義について
- 講義は30分ほどで短め
- さらに10分ぐらいづつ細かく分けられている
- 倍速再生で高速復習も可
上で述べた通り、スタディングの特徴の一つとして挙げられるのが、スキマ時間を使った学習法です。
そうした学習スタイルに対応できるよう、実際、講義は細分化されていました。
一つの講義時間は大体30~40分ぐらいですが、さらに10分ぐらいに細かく分けられています。
ちょっとした仕事の合間、通勤時間などでこまめに学習できるようになっているのです。
また受講した講義では、単に内容的なことにとどまらず、具体的な勉強の進め方や重要度(どこまでできたらよいか)なども適宜示してくれるので、勉強にメリハリがつくと感じました。
分量については、全体的に少なめというのが筆者の感想です。受験に必要かつ十分な量に絞り込んでいるといった感じです(Webテキストも同様)。
効率を重視しつつ消化不良を起こさないように工夫されているのです。
他校の通信講座の中には、生講義をそのまま録画したものがありますが、視聴していてダルくなることが少なくありません。
この点、スタディングの講座はWeb講義専用の収録をしていて大変見やすい映像でした。
スタディング税理士講座を受講した感想②:教材・カリキュラムについて
🍀教材・カリキュラムについて
- 基本的に<計算➡理論>の流れとなっている
- インプットはスマホだけでOK
- 理論暗記ツール等、暗記しやすい工夫がなされている
- インプットとアウトプットを連動させている(アウトプットを重視している)
基本的に、まず具体的な計算を学習してイメージできるようになってから理論学習につなげていくスタイルでした。
簿記と財表をセットで学習するのも効果的と言えるでしょう。
また、初めて講義を視聴した時、印象的だったのが、スマホひとつで勉強が完結できてしまう点(注:本格的なアウトプット練習を除く)。
筆者も様々な予備校を見てきましたが、電卓、筆記具、書籍を全く使わないでインプットできる授業は見たことがありません。
「スマホひとつで勉強できる」は本当だった!
他方で税理士試験では無味乾燥な暗記(それも膨大な分量です)が避けられず、
しかもその膨大な知識をいかに正確に再現できるかも合否を決める一つの要因です。
この点に関してスタディングでは、できるだけ知識がスムーズに頭に定着できるよう、様々な工夫がちりばめられていました。
例えば「理論暗記ツール」や「理論暗記音声」。
こうしたツールを駆使してスキマ時間中に繰り返してやっていくと効果的です。
特に音声を通じて(耳を通じて)反復練習できるのでさらに覚えやすいでしょう。
そして何より大事なのがアウトプット。
スタディングでは常にインプットに合わせてアウトプット訓練をしていきます。
具体的には「スマート問題集」「トレーニング」「テーマ別演習」「理論記述練習」「実力テスト」といったアウトプットをインプットに連動させていきます。
これなら本試験を意識した勉強ができるとともに、勉強のモチベーションを維持できると思いました。
加えて直前対策講座(答練を含む)では具体的な試験問題・答案への取り組み方を示してくれるので、本試験対策(仕上げ)としても万全です。
以上、スタディングでは手取り足取りサポートしてくれるので、勉強法やその進め方について悩んだり迷ったりする必要はありません。
一般的な大手予備校でもインプットとアウトプットはありますが、スタディングほど連動はしていなかったりします。
また学習フローについては、あまり細かく設定されていないのが通常です。
講義と教材、答練受講の場を提供し、あとは受講生にお任せ、というスタイルが多いのではないでしょうか。
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スタディング税理士講座の評判・口コミ
筆者の体験談を交えたスタディングの紹介は以上ですが、次に他の受講者の方のコメントで代表的なものをいくつか紹介しておきます。
スキマ時間を使った学習がしやすいように、一つ一つの動画が30分〜60分と短く、1つ見終わる事に進捗度が上がっていくため達成感が得られ、それがモチベーションになりました。
スタディング
理論暗記ツールは非常に優れた学習ツールで、理解を深めながら暗記を進めていくうえで非常に役立ちました。
スタディング
いかに効率的に知識をインプットするか、それをアウトプットできるようになるかを重視しており、その点においてスタディングは最高の講座だったと考えております。
スタディング
スタディングのテキストは、まず学習論点の趣旨や概要を説明してくれるので、暗記一辺倒ではなく、基本論点からさらに一歩二歩踏み込んだ理解重視の学習ができました。
スタディング
藤田先生の講義はテキストの解説だけでなく、背景等わかりやすい講義で、記憶にも残りやすく、コスパ最強です。おかげさまで法人税法無事合格しました。
スタディング
基本的には筆者の受講体験と同じものが多いという印象です。
他方、悪い評判はあまり見かけなかったのですが、講座・予備校との相性の問題はある程度生じてくるものです。
こうした点も含めて、筆者が特に気になったスタディングのデメリット等について次に記しておきたいと思います。
スタディング税理士講座のデメリットと注意点
- フォロー体制がイマイチで、特に質問・相談が別途有料
- 講師についての選択肢が殆どない
- 生講義・教室受講に比べ臨場感が乏しく、実戦訓練としては弱いかも
スタディングの最大のデメリットがフォロー体制についてです。
他の大手予備校に比べてやや厳しいと言わざるを得ないでしょう。
質問や相談は「学習Q&Aサービス」を通じてできるのですが、回答はその場ではなく日数を要することがあり、
しかも有料。チケット制となっているのです!
ただし、筆者の経験上、税理士試験で質問事項がでてくることはあまりなかったように記憶しています。
また、あまり難しい箇所に時間や労力を割いても非効率的です。
どうしても必要と感じた時だけ利用すれば十分でしょう。
あと、通信講座の限界について一言。
自宅等での勉強(特に答練)は、教室受講に比べ臨場感が乏しく、実戦訓練としての効果は限界があると言えます。
ですので本番の緊張感を体験しておきたい方は、外部の大手予備校の模試を受けることも一考です(受験母集団の中での相対的な学力を知ることもできます)。
一般的に大手予備校では質問や相談等を無料で受け付けています。
中には講師やチューターが常駐していてその場で回答してくれるところもあったりします。
この点、スタディングでは難しくなってきます。低価格の裏面と言っても良いかもしれません。
スタディングに向いている人
- 社会人をはじめとする、忙しい方
- 税理士試験の受験勉強のやり方、進め方がわからない方
- ひたすら決められた流れに沿って勉強したい方
- 仕事との両立やモチベーション維持に自信のない方
スタディングは忙しい方を念頭に、スキマ時間を利用し、半ば機械的に勉強進めていけるようにできています。
ですので、多くの税理士受験生(の環境)にマッチングするのではないでしょうか。
スタディングに必ずしも向くとは限らない人➡ぜひ体験視聴を!
- 講師(との相性)に強いこだわりを持つ方
- 手厚いアフターフォローを求める方
- 自分のスタイルで勉強したい方や時間にゆとりのある方
上でも述べた通り、講師はほぼ固定されており、選択の余地は少ないです。
確かにベテラン講師の方がオーソドックスなスタイルで解説してくれるので、基本的に万人向けと言えるのですが、
それでも(講師も)人間ですので、相性のマターは完全には排除できません。
また、デメリットで述べた通りフォロー体制に限界があるのも確かです。
さらにスタディングでは事細かく勉強の進め方を示してくれますが、人によってはこれが合わない方もいるでしょう。
特に受験勉強のコツを心得ておられる方などは、かえって面倒に感じるかもしれません。
こうした方には、ぜひ一度スタディングの講座を体験視聴してご自身に合うかどうか試してみることをオススメします。
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筆者もやってみましたが、メールアドレスとパスワードを入力したらすぐに体験視聴できます!
スタディング税理士講座の料金・費用
スタディング税理士講座の料金について、他の大手予備校等と比べながらご案内します(それぞれ一例です)。
※お申込みの際は、必ず公式HP等で最新の価格と内容をご確認ください。
スタディング | 大原 | TAC | クレアール | |
---|---|---|---|---|
簿財2科目セット | 59,800円~ | 281,000円 | 290,000円 | 230,000円 |
法人税法 | 49,800円~ | 166,000円 | 175,000円 | 215,000円 |
相続税法 | 49,800円~ | 166,000円 | 165,000円 | 180,000円 |
消費税法 | 49,800円~ | 146,000円 | 145,000円 | 130,000円 |
国税徴収法 | 49,800円~ | 102,000円 | 105,000円 | ー |
一目瞭然ですね。
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スタディング税理士講座:総評~無味乾燥な勉強もこれなら乗り越えられる!~
最後にスタディング税理士講座の感想をまとめておきます。
筆者はこれまで公認会計士試験や弁理士試験をはじめ、様々な受験勉強を経験してきました。
その中でも(言葉が悪くて恐縮ですが)税理士試験の勉強が、断トツでクッソ面白くない、と感じています。
会計や税法は奥が深く本来なら非常に面白いのですが、受験で要求される核心部分は、その面白さではありません。
(上でも触れましたが)勉強の労力の大半が、ひたすら機械的な計算練習や法令等の丸暗記に注がれます。
結果として受験勉強自体が挫折しやすく、仮に続けられても受験や勉強が惰性になりがちです。
ただ単に(ダラダラと?)電卓を叩く、呪文のように(嫌々)法令を暗唱する、といった具合でしょうか。
ともすると集中力や合格に対する執着・気迫、なども薄れていくものです。でもこれでは合格率10%の壁の突破はかなり厳しい!
他方、多くの予備校では(税理士試験に適した)教材やレクチャーは提供してくれるものの、殆どがそこまでです。
つまり、受験生と共に常に伴奏してくれるツールや学習カリキュラムが弱いのです。
これまで解説してきた通り、ここを克服しているのがスタディングの最大の強みと言えます。
無味乾燥な受験勉強を乗り切る観点から一押しできる理由です。
ぜひこの機会にスタディング税理士講座を活用して最短で税理士を目指してみませんか。