弁理士試験の予備校・通信講座おすすめ5校を徹底比較!

弁理士試験に効率よく合格するためには、予備校や通信講座の活用が不可欠です。

どこの予備校にしようか迷っている人もいるでしょう。

他方で予備校や講座受講は決して安い買い物ではなく、人生へのそれなりの投資と言えます。

だからこそ予備校選びの失敗は許されない。

そう覚悟を決めて取り組もうとしている方のために、この記事では弁理士試験のための予備校・通信講座おすすめ5校を徹底的に比較・分析していきます。

ちなみに筆者は紹介する全ての予備校・講座につき、受講もしくは視聴をしております(単科、答練、体験視聴を含む)。
そうした視聴体験をもふんだんに取り入れていますので是非参考にしてみてください。

執筆者紹介

略歴:特許事務所→公認会計士・監査法人→特許業界復帰→弁理士→独立(特許事務所・会計事務所経営)

特許事務所を営む父親の長男に生まれる。
その関係もあって学生の頃から特許業務に従事。
ところがある日、急にビジネスの広い世界を知りたくなり、公認会計士業界に飛び込む。
父親の健康事情及び自身の適性を考慮して特許業界に復帰、その後、事務所を承継。
資格:弁理士・公認会計士・税理士

目次

弁理士試験ではどっちがおすすめ?大手予備校vs通信専門講座

弁理士試験講座のチェックポイント

ここ5年、10年の間に弁理士受験業界でもいろいろな動きがありました。

特に顕著なのがインターネットの普及に伴う学習環境の変化。
結果として講座カリキュラム等は昔に比べ大変バラエティー富んでいます。

そこでまず予備校・通信講座を選ぶ際の(違いの出やすい)ポイントをまとめておきましょう。

  • 受講料金
  • 講座カリキュラム
  • 講師・講義
  • 答練・アウトプットの有無
  • フォロー・質問体制

また、予備校を選ぶ際にもう一つ知っておきたいのが大手予備校と通信専門講座の違いです。

次は上記の視点から、この大手と通信講座との違いについて見ていきます。

大手予備校と通信専門講座の違い

大手予備校通信専門講座
受講料金高め低め
講座カリキュラム多彩・ボリュームあり比較的シンプル
講師多彩固定(選べない)
答練・アウトプットの充実度充実弱い
フォロー・質問体制充実講座によって様々
予備校・通信講座・LEC
・TAC
・資格スクエア(※)
・アガルートアカデミー
・スタディング

注:資格スクエアはオンライン講座のみということで一応、通信講座に分類していますが、講座カリキュラムとしては大手に近いところがあったりします(料金も大手と他の通信講座の中間ぐらいです)。

予備校には大きく分けて、LECなどの大手予備校と、通学講座を持たない通信専門の講座、の2種類があります

提供される情報の本質部分に変わりはないのですが、その媒体や提供手段、メソッドは実に千差万別です。

一般的に通信専門講座の歴史は大手に比べると短いですが、近年は実績を伸ばしてきているうえ、講座自体も様々な工夫がされています。
料金も加味すると大変魅力的と言えるでしょう。

もっとも大手予備校でも通信講座は提供されていますし、通信専門よりも講師やカリキュラムの選択の幅が広いです。

筆者の経験から見た通信講座の注意点(参考)

多くの受験生は仕事をしながら勉強するので通信講座はとても便利です。
社会人は通信で…と即座に考える方もいるでしょう。

ただし通信講座には良い面ばかりではなく、厳しい側面も存在します。

筆者の経験上、特に注意したいのが次の3つ。

  • モチベーションが維持しづらい
  • 講義を視聴していてだるくなる(特に大手予備校の通信講座で生講義を収録している場合)
  • アウトプットでフィードバックが得られない

確かに通信講座は勉強時間も含め、全てを自由自在に決めていくことができます。

ですがこの利便性がかえってマイナスに働いてしまうこともあるようです。

筆者も感じましたが、通信での勉強は閉じこもった空間での自分との戦いとなります(ある意味、孤独な状態です)。

また、勉強の内容が難しくなったり、仕事が忙しかったりすると勉強そのものが面倒になることも。

弁理士資格を取って自分の事務所を構えて…といった将来の目標などがあればいいですが、
会社勤めの傍ら(箔をつけるぐらいの気持ちでの)資格取得なら、途中で挫折してしまうこともあり得ます。

また、大手予備校が提供する通信講座で、生講義を収録したものは注意が必要です。
見ていて本当にだるくなります。

筆者もDVD講座を視聴したことがありますが、1回の講義中に何回も欠伸(あくび)が出てしまうほどでした。

対して通信専門講座では通信用の講義収録が多く、大変視聴しやすいです。
無駄な板書時間がないうえ、講義が細切れにされており、集中力が途切れないように工夫されています。

あともう一つ注意したいのが、答練などのアウトプット

様々に工夫が凝らされている通信専門講座ですが、このアウトプットが弱く、講座によっては第三者のフィードバックが得られません。
自分の改善点が明確にならならないのです。

なにより受験母集団での自分の相対的な学力がわからないのは最大のデメリット。

結論として(自信のある方は別として)自分は受験秀才タイプではないと感じている方は、アウトプットも充実している講座(特に大手予備校)がオススメです。

なお、弁理士試験の受験者層は、受験勉強に慣れた優秀な方が多いです。彼ら彼女らは(予備校・講座に関わらず)どこで勉強しても合格できます。
中には、答練等のアウトプットは不要、とアドバイスされる方も。
ただしそれが本当に自分に当てはまるのかは慎重に判断してほしいと思います。

弁理士試験の予備校・通信講座の料金比較

ここでは皆様が最も気になる受講料金について、ひとつの目安を示しておきます。

初学者向けの一般的なセット講座になりますが、おおよその予備校相場が把握できるでしょう。

スクロールできます
予備校料金講座
LEC505,000円1年合格ベーシックコース
TAC451,000円1.5年本科生
資格スクエア270,000円基礎・短答・論文パック
アガルート178,000円総合カリキュラム(民法なし)
スタディング99,000円基礎・短答・論文総合コース
注:料金は各種割引適用前の金額です

少し注意したいのは、(上記以外にも)大手予備校を中心に、様々なコースが用意されていること。
特にLECなどは講師によって独自の講座を提供していたりします。

また、受験経験者・上級者向けの講座を積極的に設けているのがLECとTACです。
料金相場としては短答論文のセットで40万~50万円などとなっており、上記とあまりかわりません。

さらに論文コースですと、約30万~といった具合で、やはり結構、お高いです(論文の答練のみでも10万~20万円などといった感じです)。

これに対して通信専門講座は実にシンプル。
基本的に総合コース一本のみだったりします。

もっとも、予備校によってはコース中の各講座を単科として受講したり、短答と論文を別々に分けて受講することも可能です(注:セットで申し込むより割高になります)。

弁理士試験の予備校・通信講座おすすめ5校

LEC

  • 圧倒的な合格実績
  • 学習分量が多く、答練・アウトプットも大変充実
  • 多彩な有名講師がそろっている
  • 講師によっては独自の講座を提供
  • 受講料金は高い

弁理士試験の予備校と言ってまず挙がってくるのがこのLEC。

法律系の予備校では最も実績が豊富で、受講生の数が多いです。
筆者が最初にお世話になったのもLECでした。

ちなみに初回受験合格者の5人に4人がLEC出身とのことです(LEC公式ホームページより)。

他方で、各講座での学習量は半端でありません。
講義時間数からテキストのボリュームまで膨大な分量となっています(特に短答対策講座)。

例えば(LECのメイン教材である)アドバンステキストなどは、予備校の中では最も分厚くかつ完成度の高いものとなっています。
筆者が初めて見た際の感想は「ウッソだろ~、これを全部覚えんのかぁ?」でした。

答練や模試も同様、大変充実しており、アウトプット(実戦練習)を数多く積むことができます。

また、LECでは講師陣が多く、しかも講師によっては独自の講座カリキュラムを提供しています(講師については後述)。

筆者の受講体験からひと言!

LECに関して言えば、この講師の選択は慎重にすべきです。
実際に感じたことですが、同じ内容でも講師の解説の仕方によって、理解の程度や質に少なからぬ違いがでてきます。
全く別の予備校で勉強しているような気になったことも…

他方で受講料金は業界の中で最も高く、学習分量も考慮すると、やはりそれなりの覚悟が必要。

いかにモチベーションを維持していくか、がポイントですが、その際も(自分に合った)講師の存在は小さくはありません。

圧倒的な合格実績と豊富な講師陣を誇る!

TAC

  • 料金はLECに比べ若干安め
  • 大手でありながら短答・論文のハイブリッド講座を用意
  • 少数精鋭の講師が丁寧かつ分かりやすく教えてくれる
  • 答練も充実

もう一つの大手予備校と言えるのがTACです。
LECに比べると、料金、講座のボリューム、講師陣の数(そして華やかさ)は、おとなしめと言えるでしょう。

結果として、LECのボリュームについていく自信のない方にはオススメです。

もっとも、その講座の質は決してLECに劣るわけではありません。

例えば、万人向けのベテラン講師がわかりやすく講義を展開していますし、答練などのアウトプットの機会も充実しています。

筆者の受講体験からひと言!

筆者も答練や模試を受講しましたが、本試験をしっかり研究しており、本番さながらの実戦訓練を積むことができました。
また、解説についてはとてもわかりやすく、講師の方がとても親切だったのを覚えています。

あとユニークなのが、短答論文共通のハイブリッド講義です。
基本講義(逐条編)でやっていきますが、インプットの段階から短答対策と論文対策を同時に学習できるので効率的です。

今日の試験傾向においては、論文でも短答知識が十分いかされます(というより短答の要領がしっかりしていないと論文は厳しいです)。
短答の延長に論文がある、といったイメージなので、TACのようなハイブリッド型の講義はとても有効と言えます。

少数精鋭の講師と充実した答練に定評あり!

資格スクエア

  • 講座内容は通信講座でありながら大手並みの充実度
  • 質問が手軽にできる
  • 受講料金は業界全体の中では真ん中くらい
  • コスパ的には最高!

資格スクエアは通信講座でありながら、講義時間が300時間以上と、大手予備校と同じかそれを超えています。

内容的には、基礎講座(短答論文共通)から始まり、論文対策講座や短答対策講座へと続きます。

特に論文講座では、書き方・解き方・実践分野の勉強を積み上げ、短答対策では過去問をベースに演習を行っていきます。

また、注目したいのが質問体制について。
なんと講義画面からワンクリックで手軽に質問することができるようになっています。

まさに大手予備校と通信専門の良いとこどりをした(あるいは折衷)、最高のコスパを実現していると言えるでしょう。

筆者の受講体験からひと言!

筆者が基礎講座を視聴したところ、講師の先生が板書を一つ一つされていました。
板書をしながら解説を進めるとなると(予めスライドを用意している場合や板書をしない場合に比べ)講義を進めるペースが遅くなりがちです。
大手と同じレクチャー時間になるのはそうした”講義の進め方”もあるのかな、と感じています。

ただし1倍から3倍まで、0.1倍刻みに21段階の微調整ができるので、各人で自由に学習効率を高めていくことは可能です。

なお、基礎講座は短答論文の共通講座となりますが、解説はかなり本格的です(初学者は多少とっつきにくいかも)。

そのため3~4割くらいの理解度で良いので、なるべく早く全体を一周させ、その後、繰り返すのががオススメとのことでした。

大手に負けない質を最高のコスパで!

アガルート

  • ボリュームは少なめで効率的に勉強できる
  • 合格すると受講料が全額返金される(合格特典)
  • 答練・アウトプットは基本的に自分でやる
  • フォロー・質問体制は弱い

アガルートでは講座分量・講義時間が他校に比べ少なめ(短め)になります。

重複学習を極力避けるよう工夫されており、テキストも大変コンパクトにまとまっています。

特に弁理士試験では多くの受験生が仕事をしながらの勉強となりますので、あらかじめ分量を絞り込んでもらえるのは有難いです。

そして何と言ってもスゴイのが、受講料全額返金の特典
当該特典には条件や注意点があるのですが、それでも(合格すれば)実質、受講料ゼロにすることだって可能です!

他方で、マイナス面も全くないわけではありません。

分野や領域によっては(テキストの情報量も含めて)少し心細いところもあったりします。
その時々の試験傾向にもよりますが、他の予備校で補完した方がよいかもしれません。

また(インプットとは別に)不安なのが論文のアウトプット。
短答は過去問対策をしっかりやることで結構、対応できるものですが、論文は自分でじっくり書いてみることが必要です。

あとフォロー(質問体制)がちょっとキツイ。資格スクエアのような質問機能がありません。
Facebookを通して行うとのこと。当該SNSに慣れてないと厳しそうです。

筆者の受講体験からひと言!

講義では試験に必要なことだけに絞り、不要な内容や無駄な考察は徹底して省かれている感じでした。
他方でアウトプットが過去問解説だけなのは少し不安が残ります。
(個人的には必ずしも第三者による添削が必要とは思えませんが)不安な人は他の予備校で答練・模試を受けておいた方がよいでしょう。

合格すれば受講料全額返還も!

スタディング

  • 料金が格安(5校の中で一番安い)
  • 講座のボリュームは比較的少なめ
  • インプットも含めてオンライン(スマホなど)で完結する
  • 添削指導等はオプション(料金は高くなる)
  • 論文のアウトプットについて自己採点できる工夫がされている

スタディングは通信専門講座の代表格的な位置づけになります。

まず価格が破格です(業界最安値!)。
講義も決して悪いものではなく、総合的に見るとコスパはかなり良いと言えます。

またオンライン講座ならではでの強みを発揮しており、基本的にスマホでインプットは完了します(ただし紙ベースのテキスト・教材が欲しい人には難点となり得る)。

あと、スタディングの最大の特徴が論文対策です。
独学で論文の勉強をアウトプットまでできるよう、工夫されています。

具体的には、論文の書き方はもちろん、(自己採点を通じての)書き方の矯正ノウハウを学べるようになっているのです。

もっと言えば、(添削を受けなくても)オンラインを通じた独習で論文の実力を引き上げられるということです。

筆者の受講体験からひと言!

講義についてですが、筆者が視聴した限り、講義自体は特に特徴はなく、可もなく不可もない、といったところ。普通の解説でした。
講師の方も、タレント性を強く発揮しているということはなく、淡々と(でもわかりやすく丁寧に)解説している感じです。
他方でスライドを読み上げているところがあり、できればもう少し別の説明をされてもよかったのかな、と思った次第です。

受験対策がスマホで完結&業界最安値!

弁理士試験の予備校・通信講座の有名講師

今日、予備校業界の競争は激しく(教材作成スタッフなどを除き)かなり優秀でないと生き残れません。

逆に言えば、最前線のフロントで活躍されている有名講師の先生はメッチャ優秀であり、基本的にハズレはないでしょう。

ある意味で予備校講師はタレント業であり、実務より講師業の方が稼げたりするものです。

ただし、講師も十人十色で、そのタレント性を大いに発揮するタイプから、自分のカラーをあまり出さない万人向けのタイプまで、様々です。

また、受講生も講師も人間である以上多かれ少なかれ相性の問題が生じてきます。

どんなに有名な講師でも、自分に合わなければモチベーションが下がったり等、悪影響がでてくるもの。
ましてや万一、不本意な結果になった場合、講師のせいにすることだけは絶対避けたいですよね。

そこで、ここでは一般的な評判や筆者の体験を踏まえつつ、何人かの有名講師について簡単にコメントしてみたいと思います。

🍀佐藤卓也講師(LEC)

業界の中で最もレベルの高い解説をなされる講師です。
言葉使いから法律上の考察まで厳密であり、大変勉強になります。
ただし、一般の受験生レベルではどこまでついていけるか(咀嚼できるか)やや不安なところがあり、ともすれば安易な(言葉の)暗記に走ってしまわないか懸念もあったりします。

🍀納冨美和講師(LEC)

ご存じの方も多いと思います。
筆者も答練の解説を聞いたことがありますが、結構、目からウロコが落ちる思いが幾度となくありました(「最初からそう言ってくれればよかったのに!」といった具合です)。
難しい言葉を使わず、わかりやすくイメージしやすかったのを覚えています。(良し悪しは別として)上の佐藤講師とは解説の仕方が真逆のように感じました。
いずれにしても、教え方の上手さ及び受講生の好感度はトップクラスと言えます。

🍀宮口聡講師(LEC)

こちらもLECの看板講師の一人。
独特のキャラクターで、タレント性を発揮される大変ユニークな先生です。
この先生も難しい言い回しはせず、わかりやすく解説してくれます。
また、テキスト・教材と向き合う際、常にマーカー(の色)をいろいろと使い分けているのが特徴だったように記憶しています。
とにかく面白く講義を展開していきますので飽きることはないのですが、向き不向きが顕著に出そうです。

🍀小松純講師(TAC)

TAC弁理士講座の看板講師だけあって、やはり解説は大変わかりやすく、丁寧に教えてくれます。
しかもタレント性よりもオーソドックスなタイプで万人向けと言えるでしょう。
筆者も、答練でお世話になりましたが、講師の中では、最も紳士的かつ親切な方だったと個人的には思います。
(法律系の講師の中には)こちらの理解や質問内容によっては不機嫌になったり、さらには非礼な振る舞いをする人がいたりしますが、その点、小松先生なら安心です。

🍀林哲彦(資格スクエア)

通信講座専門の先生です。
法律家でありながら(難しい言い回しはせず)日常的な言葉を用いてイメージ重視で解説してくれます。
まさに今の世代の若手講師と言えるでしょう。
親しみやすさと要点を押さえたわかりやすい講義で定評があります。
ちなみに、講師満足度は驚異の96.4%!とのこと。

🍀丸野悟史(アガルートアカデミー)

こちらの先生も林先生と同様、親しみやすさと分かりやすさの両方を兼ね備えた優秀な方です。
筆者もレクチャーを視聴しましたが、やはり難しい言葉は使わず、日常的な言葉で、かつポイントを押さえて解説していました。
丸野先生は法学部出身の弁護士でもありますが、弁理士講座では無駄な考察には触れず、むしろ法律の本質と受験効率のバランスをとっている感じです。
なお、林先生にもいえることですが、丸野先生はやや早口のような気が…

一発合格か、短答免除を目指すか

ここではタイプ別のおすすめ予備校・講座について言及してみます。

あくまで筆者の個人的な見解であって、もちろん絶対的なものではありませんので、参考程度にしていただけたらと思います。

一発合格を狙う人

基本的にどの予備校でも構わないので、自分に合いそうな予備校を選びましょう。

どの予備校からも合格者は排出されていますし、必要最低限の情報は提供しています。

その上で、まず候補に挙がってくるのがLEC。
先に紹介した通り、初回受験合格者の5人に4人がLEC出身だからです。

ただし、LECはボリュームがかなり多く、相当の覚悟と努力(さらには体力)が必要になってきます。
しかも受講料が高い!

ですので、自分の地頭や受験勉強能力に自信があり、かつ経済的に余裕がある人はLECをまず検討してみるとよいでしょう(学生等、時間に余裕がある人も同様です)。

他方で、例えば仕事が忙しく、かつ安く済ませたい方には通信専門予備校が効率的。

具体的にはアガルートやスタディングはボリュームが少なめでオススメです。

さらに、これらの中間あたりを選びたい方は、短答・論文の共通講座を用意しているTACもしくは資格スクエアが挙がってきます。

合格すれば受講料全額返還も!

短答・論文に分けて合格を狙う人

1発で合格できればそれに越したことはないのですが、必ずしもそうなるとは限りません。

実際、多くの受験生が先に短答試験に合格し、その免除資格を得て、その後、2年以内に論文合格を果たしています。

結果的に受験戦略としても短答と論文を分けて合格を狙おうという人もいるでしょう。

そうした人には短答と論文を分けて対策をしている予備校がオススメ。

時間的な余裕も考慮すると、LECがイチオシです。
短答を確実に合格できるようカリキュラムが設定されるとともに、ボリューム的にも申し分ないものとなっています。

なお、短答に確実に合格できる実力があれば、一か月余り集中して(過去問を駆使して)書き方を勉強すれば論文合格も十分狙えます。
今日の論文試験は、短答的な要素が多く、短答の知識やセンスがしっかり生かされるようにできているからです。

圧倒的な合格実績と豊富な講師陣を誇る!

受験上級者

受験経験者についてはこの記事であまりコメントすることはないのですが、軽く触れておきます。

受験上級者を念頭にした勉強は、基本的には答練やアウトプットが中心となります。

そのため、アウトプットが軽めの通信専門講座より、大手予備校の答練講座が向いていると思います。

例えばLECやTACの論文対策・答練講座(あるいはゼミ)などが定番です。

ただし短答の不合格が続く方や短答免除期間が過ぎてしまった方は別。

初心に戻ってゼロからやり直すのも一考です。

特にベテラン受験生は基本的なところに課題があったりするので、広範囲の学習や難しいことをやるより、基本的な事項をしっかり見直すことの方が大切かもしれません。

そこで検討したいのが通信専門講座。

コンパクトに基礎をまとめてくれているアガルート、もしくは丁寧にゼロから学び直せる資格スクエアはいかがでしょうか。

大手に負けない質を最高のコスパで!

複数の予備校・講座の併用について

インプットでは基本的に掛け持ちしない

初めて受験する方、あるいはこれから受験勉強を始めようとする方を念頭にしています。

まず、勉強全般について言えることですが、同じ教材(同じ予備校・講座)を繰り返す、ということが大切です。

勉強が進むにつれて、他の予備校や講座内容が気になってくることもありますが、あくまでインプットの段階では予備校や教材は一つに絞ります。

今日、カリキュラムの違いや教授法の違いはあれど、学習している内容(情報)自体に違いは殆どありません。

ですので、あれこれ掛け持ちするのではなく、ひとつの(予備校の)教材を繰り返しましょう。
短答試験まではそれで十分です。

基本的に初学者の方は最後まで同じ予備校で一貫させるのが理想的です。
それぞれの各講座は、互いに連動していたり補完関係にあるからです。
他方、予備校間で講座の互換性などありませんし、途中で予備校を変えてしまうと、重複や抜けてしまう部分がでてくるかもしれません。

ただし例外もあります。

通信専門講座の中には若干心細いと感じる領域が全くないわけではありません(特に短答)。

例えば(上でも触れましたが)アガルートの短答知識完成講座など。
意匠・商標・条約辺りは他校の講座で補強しておいた方が安全です。

アウトプットでは他流試合も取り入れる

インプットや短答対策は以上の通りですが、論文のアウトプットになると少しだけ話が変わってきます。

実は、論文の答練(予備校が作成する問題)は結構、クセというか、予備校や出題者の傾向が出やすくなります。

そうした状況下では、自分の所属する予備校の問題や出題ばかりに慣れているため、「予備校の答練や模試の点数は良いのだけれど、本試験では失敗してしまった」などという本末転倒な事態が起きてきます。

また、予備校は過去問を研究して出題をしますが、結局、過去問の焼き直しであるものが少なくありません。

その結果、本試験の傾向がガラッと変わると途端に通用しなくなったり、さらにはイタチごっこの様相を呈したりすることもあります。

ですので、過去問研究や少数の良質な問題で書き方を勉強した後は、他の予備校の模試(もしくは直前答練)を受験しておくと良いでしょう。
(どんな出題がされても勝ち残るために)他流試合を経験しておくのです。

結局、予備校にせよ通信講座にせよ、それ自体は目標達成の手段に過ぎない、ということであり、どのようにそれらを活用していくか、が大切になってくるのです。

最後になりましたが、皆様方の一日も早い合格をお祈りしております。

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